なぜ必要なのか
メディアユニバーサルデザインという言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
聞いたことがない人も、これから印刷物を作成する上で知っておきたいことの一つです。
メディアユニバーサルデザインはMUDとも言われており、より良い社会環境を作るために見やすくて読みやすい、そして使いやすいことを意識してものを作ることを目的としています。
なぜ印刷物にメディアユニバーサルデザインが必要なのかというと、それには理由があるのです。
高齢者や子供、視覚障害者、外国人など情報を得る際に、ハンディキャップを持った人への配慮を含めた心遣いといった理由が挙げられます。
今まで気にしていなかったという人もいるでしょう。
人間は情報の9割近くを視覚から得るとされています。
そのため、視覚にハンディキャップを持っている人の立場に立って、わかりやすく伝えることが情報を発信する側の責務と言えるのではないでしょうか。
これまで、何も考えずに伝えたい内容だけを記載したものを作っていた場合は、必要な理由を知ったことをきっかけにメディアユニバーサルデザインを意識してみてください。
フォントが違うだけでも読みやすい
デザインは自分たちで決めたいという場合もあるでしょう。
その場合は、業者にメディアユニバーサルデザインを意識したものを作りたいと伝えてみると良いかもしれません。
対応している業者であれば、入稿したデザインを分析してメディアユニバーサルデザインを取り入れたデザインを考えてくれるはずです。
例えば、フォントです。
文字の形がわかりやすい、文章が読みやすい、読み間違えにくいフォントがあります。
それを採用すると文字が小さくても、どのようなことが書かれているのかわかりやすくなるのです。
薬のパッケージには服用についての注意書きが書かれていますが、高齢になると霞んで見えない、老眼で近いと見えない、などといった症状が起きるかもしれません。
読み間違いによって服用の仕方を誤ると命の危険にさらされる可能性があるため、避けなくてはいけないことです。
このような場合に小さな文字でも読みやすいように工夫されていれば、正しく服用できるでしょう。
他にもメディアユニバーサルデザインが必要とされているシーンがたくさんあります。
印刷物を製作する際に、取り入れてみてはいかがでしょうか。